記憶と経験と私
君の名はがアメリカで上映始まったので観てきました。
なんか、思ったのは、
自分を形成するのは記憶とか経験とかなのに、大切な、素敵な思い出って年を重ねるごとに薄くなっていっちゃうよね。っていう悲しさ。
小さい頃とっても素敵な思い出があったのに、そんなのがあったかどうかも忘れて、悪い思い出だけを頭の中で繰り返し繰り返し思い出すうちに、それが『経験』として心の底にストンっと居座り続ける。でもそんな経験として居座る悪い思い出も、その時の感情とか詳細は忘れて、文章だけが心に残る。
君の名は。ではすぐに人の名前の記憶が無くなるけど、考えてみたら、6年間を共に過ごした小学生の頃の同級生とかの名前はなんだっけって感じになってる。
こうやってどんどんいろんなことを忘れていってしまうのに、それらから少なからず影響を受けて出来上がった私はなんか空虚な気がしてならない。
忘れることができるっていうのは人間の特技だと思うけど、長所であると同時にめちゃくちゃ短所な面もあるよね。
日常生活では記憶が薄れていく感覚って、『あれ。あの人誰だっけ。思い出せないな。まあ、いいや。』って感じだけど、よく考えてみると悲しい。
そしてこの留学生活も、終わったあとは留学した!自分の経験だ!ってなるけど、書き留めておいたりしないと、おばさんとかおばあちゃんになった時自分が本当に留学してたのかなってくらいの記憶になってしまう気がする。
だからブログはたとえ忙しくてなかなか書けなかったとしても、四年間は絶対にやめない。
備忘録として、私を形成する記憶と経験を確固たる、自分のものにするものとして。